ラビット歯科草加 院長
渡邊篤士(わなたべあつし)インタビュー

「訪問歯科、どんな先生が来るのかしら?」
とても気になります。
平日の夜、訪問歯科の診療終了後に院長先生のインタビューをしました。
さあどんな先生なのでしょうか?

目次

  1. 先生について
  2. 入れ歯が得意です
  3. 入れ歯を入れたら、頬が赤みを帯びてきた?!
  4. プライベート&患者様にメッセージ
  5. 取材後記

1.先生について

―同じ医療法人の春日部ラビット歯科にいらっしゃったとのことですが。

はい、同じ医療法人の松戸ラビット歯科と春日部ラビット歯科と2か所で訪問歯科をしました。

―訪問歯科をやられて、どれくらいですか?

8年くらいになるでしょうか。

2.入れ歯が得意です

―入れ歯の勉強をされていたとのことですが。

入れ歯の講座で研究をしていました。
その講座で、睡眠学や顎(あご)や咬合(こうごう:かみあわせ)の研究もしました。

―どうして入れ歯の研究を選んだのですか?

自分の父親も歯医者で、漠然と学術的な話をしているときに「入れ歯ができる歯医者はなんでもできる」と言っていたので、一度は学術的な講座で学びたいと思っていました。
訪問を必要とされている方が望む入れ歯は、実にさまざまです。
ご本人のご希望になるべく寄り添いたいと考えています。
ある先生から「本当に歯科診療を必要としていている患者様は、歯科医院に来られないんだ」と聞いたことがあります。
訪問歯科は制限付きの診療ですが、歯科医療を必要としておられる患者様に接するという意味ではその価値はとても大きいと思っています。
訪問歯科は「重要」というより「必要」ですよね。

今でも超高齢化社会といわれていますが、今後も訪問歯科の需要は増す一方だと思います。
我々が伺う患者様の中には「歯医者さんが来てくれるの?」と言う方が多いので、これからも訪問歯科の存在を伝えていかなければと思います。

―存在を知って「行けないからしょうがない・・・」と我慢しないでほしいですね。

学生の頃に聞いた講演で「訪問歯科は全然足りない、今この場にいる全員が訪問歯科になっても足りない」と繰り返し仰っていた先生がいました。
我々歯医者も努力しなければいけないところなのかな、と思います。

―心のどこかで「訪問歯科、やろう」と思っていたのですね。

そんな御大層なものではないですけれど・・・やってみて必要とされているなと感じます。

3.入れ歯を入れたら、頬が赤みを帯びてきた?!

―訪問先でのエピソードを教えて下さい。

色々ありますが、患者様とご家族が喜んでくださったことがありまして。
細くなって肌も白くなった患者様でしたが「一度入れ歯を使ったけど合わないので、新しい入れ歯を作ってほしい」とご依頼がありました。

―どなたのご依頼だったのですか?

ご家族とケアマネージャーさんのご依頼でした。
何とか入れ歯を作って、歯科衛生士さんがリハビリやトレーニングしました。
とても細っそりしていた方でしたが、歯科衛生士さんがリハビリで「吹き戻し(下記画像参照)のトレーニングやってくださいね」と言うと、驚くほど積極的に取り組んでくださいました。

入れ歯を作ってから目に見えて笑顔が増えて、頬が赤みを帯びて、とてもよく入れ歯を使ってくださいました。
お孫さんが来ると「おじいちゃん、これ食べられる?」と言うそうです。
「孫が持ってきたものを、食べてみせるんだ」と嬉しそうに話してくださって、奥様も我々の仕事に感謝してくださいました。

ある講演で「キチンと入れ歯を入れると、頬の血行が良くなる」と聞いたことがあります。
症例写真で頬が赤みを帯びた写真を見たのですが、その真似事が出来たみたいで自分も嬉しかったですよ。
本当に赤みを帯びて、ここまで患者様の健康に関われるということを自分自身も感じました。

歯医者は当然口の中がメインですが、それを通じて全身の健康まで関われて印象深かったですね。

―ちなみに、お孫さんが来て食べられると言っていたものは何でしたか?

本来難しいと言われる「栗」や「ピーナッツ」まで食べて見せたと言っていました。
おせんべいも食べられたそうで、我々の方が驚いた感じでした。

―「入れ歯を入れて努力したら、こんな未来が描ける」といういい青写真になりました。

患者様も感謝してくださいましたけど、こちらも感謝したくなるようなエピソードでした。(笑)

―ラビット歯科草加の開院にあたり、どんな思いを抱いていますか?

経験を通じて、ある程度患者様の健康状態にここまで関われることが出来るという実感しました。
患者様が一番気になるのは口の中だと思いますが、誤嚥性肺炎など口以外の病気も口腔ケアで予防出来ます。
口の中を通じて健康状態が良くなり、少しでも患者様のお役にたてれば嬉しいです。

4.プライベート&患者様にメッセージ

―ご出身はどこですか?

福島県の太平洋側の一番北、宮城県との県境の相馬郡の新地町(しんちまち)です。

―マイブームは?

習い事をしていまして、ピアノを少々。
ジャズピアノの真似事みたいなことをしています。
この年になってから、もう1回ピアノを弾いてみようと思っていまして。
4歳の娘がいてピアノを習い始めたので、音楽教室に行くのが趣味といえば趣味でしょうか。

―もともとピアノを習っていたのでしょうか?

小さい頃にやっていましたが、子供のころは苦痛でしょうがなく全然上達しませんでした。
今から思えばもったいないことをした、と思っています。(笑)

―親が習わせるだけじゃなくて一緒にピアノを弾くのは説得力がありますね。(笑)最近やった曲は?

「いそしぎ」という曲、The Shadow Of Your Smileですね。

―なるほど。では最後に、患者様やご家族、ケアマネージャーさんにメッセージお願いします!

患者様の中には「歯医者さんが来てくださるなんてね」とおっしゃる方がたくさんいます。
我々としては、それこそが今後世の中に必要なものだと思っています。

歯のトラブルがあっても我慢している方がいっぱいいることは、患者様を通じて感じています。
歯がなくなって困っている方、「歯なんかなくても食べられるよ」と思っている方もたくさんいらっしゃいますが、歯を失ったまま過ごしているといろいろな不具合が生じます。
歯を失った方、特に大きな奥歯はいろいろな変化がそこから起こる事が多いです。
一度歯医者を呼んで、検診を受けていただきたいなと思います。
無料歯科検診」もありますので、お気軽にお声がけください。

取材後記

「患者様も感謝してくださいましたけど、こちらも感謝したくなるようなエピソードでした」という言葉に現れるように、どこまでも謙虚で優しい先生です。
お国言葉のイントネーションにホッコリしました。

こちらも併せてごらんください。
入れ歯プチインタビュー
抜歯プチインタビュー
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